ちょっと読んで、これからのことを考えるに、参考として買い求めました。 前半はそんなこともあるという程度で、それほど共感することなく読み進めました。後半まとめに入ってから期待通りの読み応えのある内容でした。おすすめです。

読み進めるうちに、ヒヤッと冷水を浴びたような感覚になりました。確かに現代は、いつまでも若々しく元気に、あるいは美しく…など、生を賞賛することが強調され過ぎているような感があります。その先には、誰にも必ず、老いと死が待ち受けているのに。 人生100年時代と言われる世の中になったからいつまでも元気に、ではなく、いつまでもはあり得ないという視点が、それこそ、転ばぬ先の杖として大切ではないかと思います。本書は、どこか浮足立った風潮をキュッと引き締めるために有効な一冊だと感じました。

好むとも好まぬとも命には限りがある。 病院に薬をもらいに行くのもカッタルくなる。 日々をありていに只々生きることを学んだ。

昔なら同居のおじいちゃん、おばあちゃんがいて、どういう風に老いがすすみ、どういう風に亡くなっていくのかを体験で学ぶことが出来ました。今は核家族化が進み、おじいちゃん、おばあちゃん世代ですらそれを知らない時代になりました。色々な老い方があることを知ることで、親の介護も自分の老いにも付き合える勇気を頂けます。 また、延命の為だけの医療について自分事で考えるいい機会にもなりました。