原作（楽天で買っていないので、レビューを書いていないためここに）は文庫版で見て下さい。
ストーリーに一貫性があります。
原作を読んでから見ると、一段と楽しめます。

原作の短編集をまとめて一つのストーリーに無理なく、押し込めています。
大林ワールドをご存じない人には、最初、ちょっと違和感があるかもしれませんが、気持ちよく泣けます。

それはつまり、人が死ぬ映画は悲しい。
悲しいけれど、家族を失うことは、家族を持っている喜びを同時にかみしめることなんだ、と理解できて、幸せな涙が流れてきます。

一人で見るのも良いし、カップルで手を繋ぎながら見るのも素敵だと思います。

この年で独り者の私には、きちんと家族を持っていらっしゃる方がうらやましくなりました。

特典DVDは、映画の本編よりも長く、監督がいろいろな裏話も含めてお話になっています。
大林ファンは必見、映画を見て良かったな、と思ったら是非、見て下さい。
私は、最初にこちらを見たので、びっくりしました。

大林監督ファンは別として、好き嫌いの分かれる映画だと感じる。
死を扱っている映画にしては、あまり暗くなくよい映画だと思う。
南原さんは、台詞棒読みでわざとなのか大根なのか分かりませんが、永作さんを引き立てています。
そして永作さんは神がかり的にすばらしい演技をされています。
間違いなく彼女の代表作となると感じます。
そして大林監督は女性を間違いなく日本一最高にきれいに可愛く撮影する監督だと思います。

ズバリ泣き所は、ラスト30分。
感動で涙が止まりません。
送る者の使命は、生を褒め称えることで、見送ってあげること。
笑って見送ること。
それが自分自身できるのだろうか。
いくつもの物語が紡ぎ出す命の尊さをノスタルジックでファンタジックに描きます。
余命を宣告された妻とその夫が、「その日」までを懸命に生きる姿と、関わる周囲の人々の物語を描く感動作。