コーヒー関係の本では、ロングセラーといっていい本でしょうか。バリバリの実務型の方と、コーヒーマニアの科学者の2人が筆者ということで、実践と理論の2本柱で楽しくよめます。ただし、科学者の方は医学博士で専門は微生物学なので、コーヒーについてアカデミックなやり方で検討されていますが、専門として研究されているわけではないのでそこはご留意を。

新品で買ったのに、本に傷が入っていた。 表紙にはないのに。 内容は問題ではない。

今まで裸の王様的な偏り、あるいは初歩的な誤りのある記述、商業的なにおいのするコーヒー本が多かったが、伊藤博氏以来の確かな著述。誰もがいつまでも初心者ではありません。間違った見識で先入観を持つと後の修正が大変。田口氏の著作のおさらい部分は多いが、旦部氏の科学的知見を取り入れたことで内容の偏りが薄らいでいます。高価な割にはで内容的には薄っぺらい似たような内容のコーヒー本ばかりであったが、この本は今までにない勉強になるコーヒー本だと言えます。また、時間的にラグが少なく内容的に新鮮です。※惜しむらくは相変わらずウォータードリップ用の挽き方（粒度）が「珈琲大全」に同じく「荒挽き」とされていた。せっかくダッチコーヒーの由来として京都の老舗を紹介しているんだから残念。あとも科学的な数値データーがあれば良かった。