考えて、考えて、考える /講談社/丹羽宇一郎

とても良かった！たくさんの人に読んで欲しい！

ネット記事で内容の一部が公開されていて、おもしろそうだと思い購入しました。

が、ネットで公開されている以外の部分は正直なところ、面白くなかった。

とにかく丹羽さんがしゃべりすぎ。

聡太（当時）二冠はただでさえ謙虚なのだから、年長者は聞き上手にならないと。

藤井さんの考えをもっと聞きたかったのに、
「爺さんが若者に持論を語っている」本

ほしかった本がすぐに届き満足しています。

藤井棋士の言葉が少な過ぎると感じました。

対談とはいえ、発言比率に偏りがあり、藤井棋士がどのように、考えて、考えて、考え抜いたのかが丹羽氏の言葉により引き出されるのではなく推察して同意を求めるような記述が多かった気がします。

本文は、ずっとお二人の対談形式が続きます。
デビュー戦や29連勝当時のこと、普段の生活や高校生活のこと、様々なエピソードから藤井さんの考え方や信念を浮かび上がらせています。
特に最終章では将棋AIに対する藤井さんの考え方が示されていて、非常に興味深い内容になっています。
日頃から記者の質問に答える形で「より良い将棋をお見せしたい」「もっと強くなりたい」と繰り返し話していますが、その裏にある思いが少しだけ詳しく語られています。

対談の中には「考えて、考えて、考える」という発言は出てきません。
本書を読み終えてみると、なんと相応しいタイトルだと思えてきます。
帯に記された「自分には勝つことより大切なことがあります。
」という台詞も、本文には出てきません。
しかし藤井さんの信念を象徴する言葉であることがわかってきます。
将棋ファンだけでなく、若いビジネスマンにもお勧めしたいと思います。